Yoshie

私は看護師として働いて25年になります。 今どき珍しく、1つの病院で働き続け退職したことがありません。 労働環境を変えない選択をした理由を考えると、1つのエピソードを思い出します。 看護師3年目の頃、毎週火曜日の全体朝礼に参加した時のことです。法人理事長が「これから法人内で完結できる医療、そして地域貢献を積極的に行っていきます」とスピーチされました。その頃の私はなんの事やらさっぱり理解ができませんでしたが、それから20年の間に回復期、慢性期、療養、訪問看護、看多機と様々な役割をもった施設が誕生し、私が働く急性期病院も市民病院と統合して基幹病院と成長しました。その歴史の中で、理事長のスピーチが現実になる場面に立ち会うことができたこと、その中で自身も成長できたこと、また成長し続けられる環境があったことに魅力を感じているからこそ、長年働くことができているのだと思います。「夢を語る」ことは目標を定めることであり、夢は絶えないものだと実感しているから、続ける活力になっていると思います。 病院で働くことに固執する時代ではありません。自身が夢を見られる、見せてもらえる誰かと出会うことが大切です。私は今でも夢を見せてもらっている自施設を大切に思っています。 時には働きたくないと思う環境もありますが、自身の力になったと思えることがたくさんありました。1つの病院で働くことで、蓄積された経験が活かされる場面がたくさんあります。継続して勤務することは、私にとっていつも夢を見られる環境であり、人の成長を感じられるからこそ、今の夢である教育を主軸に働きたいという思いが生まれました。 どこに自分の魂を揺さぶる出会いがあるか分かりません。心と体を研ぎ澄まし、看護を生業とする方々にはたくさんの人と出会って欲しいと思います。自分が夢を見なければ相手に夢を与えることはできません。夢を持った看護師を育てることが今の私の夢です。